2017年01月31日

■ インドの手仕事。ミラーワーク

d8e.jpg染め織りを研究している友人が、インドのお土産にと
くださった古いミラーワークです。


見るからに時代がかったこの布地は、30 ×50cm
ほどの大きさで、窓に掛けていたものだろうとの
こと。刺繍で埋められた部分は全く撚りのない糸
を使っています。周囲の三角の模様は寺院を示し、
随所に縫いこまれたミラーは、魔除けだそうです。
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緻密な手仕事の、仕立ての部分にもチクチクと針を
運んだ人の息遣いが聞こえてきそうです。






posted by Tanaka at 15:53| 作品

2016年12月22日

来年は、頼みましたよ!

FullSizeRender-1.jpg早いもので、冬至を過ぎると街は師走ムード
一色。
あれこれありましたね、この一年。
梓も来年は24年目に入ります。
粛々と〜〜です。
来年はこの干支・酉に頑張ってもらいましょう。
若狭の手漉き竹紙による張り子です。
posted by Tanaka at 12:20| 作品

2016年10月19日

オリジナルスリッパ

店用のスリッパを、オリジナルで作り始めてから
もう15年くらいになります。FullSizeRender-4.jpg
そもそもは、梓の店の奥は、靴を脱がなければ〜
ということに端を発します。
もともと蒐めていたアジアの布が溜まりに溜まった
ことから、スリッパを作ることを思いついたのです。
消耗が激しいので、2年に一度くらいで作り直します。
スリッパを作る所といつどこで知り合ったのかは思い
出せないのですが、山形県の西村山郡にあります。
素材は藍染め・厚手のバテイックなど古い生地が多い
ので貴重なのですが、畳んだままではその良さを見る
ことも叶いません。今回はインドネシアの絞り染めを
使いました。いつも生地を送り、柄あわせをすること
もありますが、大体は作り手の方にお任せします。
今の時代、アマゾンやMUJIで購入した方がずっと安い
のですが、これもまた、出来上がってくる楽しみがあ
るのです。今回は黒地が11足、茶色が柄の関係で2足で
した。
どうしても、という方には販売もしますが、ほとんど
は自家消費で終わってしまいます。たかがスリッパ、さ
れどスリッパです。
posted by Tanaka at 21:54| 作品

2016年10月18日

保知さんの椅子

長野は塩尻にお住いの木工作家保知充さんが、ラウンジ
チェアーを届けてくださいました。
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塩尻はもう薪ストーブに火が入ったそうです。急に秋が
深くなってきましたから〜
ゆっくり本が読めるような程よい椅子が欲しかったところ、
以前伺ったアトリエに、感じの良い椅子があったことを思
い出しました。ブラックウオールナットを材料に、安定感
のあるゆったりした座り心地。背の勾配もちょうどよく、
嬉しい一台になりそうです。
作り手にとって家具は、椅子に始まり、椅子に終わるとか〜
確かに座り心地の悪い椅子はすぐわかります。答えがすぐに
出てしまう椅子は、作り手にとっては厳しい試金石でもあり
ます。
関心のある方は梓の店内で、どうぞお掛け下さい!
posted by Tanaka at 08:10| 作品

2016年07月02日

韓国のわら靴

久し振りの京都で、外せないのが喫茶「李青」です。FullSizeRender.jpg
京野菜たっぷりのビビンバは身体に優しいので、ランチに最適
なのです。

帰り際に店主の鄭さんに、ご挨拶しながら見つけたこのわら靴、
以前ソウルの骨董屋さんで買ったものと同じで、今度は大人用
も見つけました。かつて梓の店内に飾っていたものはあっとい
う間に売れてしまったのです。

素材からして庶民の履物であり、3,4日で履き潰すものであるな
らば、この種の靴(実際は草履に分類、靴は編み上げたものを
指すそう)は、幾万足も作られてきたものに違いありません。靴
はその人の地位を示すものとして、李朝の時代から長きに亘ってFullSizeRender.jpg
様々に変化しながら素材、形式など多種多様であったようです。

このわら靴は今はかろうじて民芸店、骨董店などで飾り物として
売られています。
ちなみに素材は稲わらだけではなく、大麦わら、キビわらなど
もあるようです。
子供用の靴は10cmにも満たない愛らしいもので、子供が元気に
歩くよう願いを込めて、節句などにも飾られたそうです。

我々世代は、いつまでも自力で歩けますよう願いを込めて〜〜
posted by Tanaka at 15:12| 作品

2016年04月20日

鎌倉彫りの茶器

この茶器は、妙心寺大法院の閑栖松岡調師が50年も前に鎌IMG_1015.JPG
彫の職人に依頼して復元したものです。

裾つぼまりのスラリとしたモダンな形状、蓋の部分は15弁の
菊の花形に彫られ、立ち上がりは上から見れば波型に刻まれて
います。
小堀遠州が所収していた有名な二点の茶入れのうちの一点が、
この紅菊茶器です。あくまでも替茶器として使われたもののよ
うです。その後、稀代の数寄者益田鈍翁の手元に渡ったそうです。IMG_1016.JPG

制作者は既に他界されたそうですが、次の世代の方に技術の継
承が可能かどうかは、必要とする人がいるかにもかかっています。
茶道の衰運はいかばかりかと案じられます。

ともすれば力強いと思われがちな鎌倉彫りにも、このような優
美な茶器が作られていることに、改めて感じ入りました。
posted by Tanaka at 21:33| 作品

2016年04月13日

むら雲染のカーテン

IMG_1006.JPG京都で見つけた白のダブルガーゼで、イメージしたのは
藍に染めて、カーテンを作ることでした。

ついこの前まで、ここには深い藍で染めたカーテンがかか
っていました。
今年は特に春の到来も嬉しく、親しくしているご近所の藍
工房<リトマス>の吉川さんに頼み、甕覗で染めていただ
きました。
お陰でなんとも明るくなりました。

IMG_1011.JPGしかも、染めない部分を少し残して、名づけて<むら雲
染め>に。美しい仕上がりでホッとしました。
麻なので少し張り感がありますが、時間の経過で馴染ん
でくるのでは〜と思います。
近くで見ると、白と浅い藍との取り合わせがとても綺麗
です。

仕立ては綺麗な仕上げで定評の、Oさんに依るものです。
材質をよく理解して、ギャザーを寄せて三枚仕立てになり
ました。少し透け感を残し、でも外からは遮断したいとい
う、微妙な要望を見事に表現してくれました。

秘密の場所ですが何時でもお見せできますので、一声おか
けください。
posted by Tanaka at 14:00| 作品

2016年02月08日

テーブル搬入

埼玉の木工作家田中義明さんに丸テーブルを依頼しましたのがIMG_0924.JPGこの程出来上がってきました。
ナラ材、明るめのオイル仕上げで直径1200mmです。

二人暮らしには程よい大きさで、来客があっても充分対応ができます。
床材の色がかなり白で、どのようになるかが心配
でしたが杞憂でした。木目も日差しの具合で味方によれば濃
くも薄くも見えます。
IMG_0929.JPG因みに椅子は、去年、高知の作家吉良修さんに作っていただ
いたものですが、不思議と調和が取れています。

陽光燦々の南向きのリビング・ダイニング、経年の変化で
色目も変わってくるでしょうが、それもまた楽しみです。

いつものことながら家具の搬入はとてもたのしいことです。
依頼主の暮らしに寄り添って、しっかりお願いね!!と云う
気持ちになれるのです。
posted by Tanaka at 15:06| 作品

2015年07月07日

from 京都 2

IMGP2323.JPG あっという間に先日の更紗展が終わり、ゆっくり京都展を<
ご紹介する間もありませんでしたが、なんといってもお庭の
緑が美しく、雨の上がったあとの木々の葉は光を宿して、瑞々
しいものでした。
室内の展示はこんな具合で、どこからも広いお庭が眺められ、
妙心寺でも西の端にある大法院は、双が丘を見やることが
出来ました。吉田兼好が庵を結んだところです。
もっともっとお庭を眺めていたかったのですが〜〜
IMGP2331.JPG
会期中には染色家の福本潮子さんや、藤沢でのお客様で、大阪
在住の方々もいらしてくださり、しばし旧交を温めることが出
来ました。
兎にも角にも、東京や神奈川、石川県からも旧知の方々が駆け
つけて下さり、盛り上げてくださいました。ずっとずっとお手<
伝いに徹して下さった、ちりめん作家の高山順子さんにも感謝<
です。また、大法院の住職ご夫妻にもあれこれ、お力添えを頂
きました。最終日のお鍋、ごちそうさまでした。
改めてお礼申し上げます。
posted by Tanaka at 20:29| 作品

2015年06月17日

from 京都 その1

IMGP2207.JPG妙心寺大法院での企画展が終わり、日常に戻りました。

比較的良いお天気に恵まれ、さわやかな日々でした。
街なかの喧騒から離れて、しばし静寂の中に身を置けた
のは幸いでした。

少しずつ、写真でご紹介しましょう。
まずはお寺の玄関に設えた迎え花。
昔からの知り合いの紫野の「花・谷中」さんによるもの。
白い芍薬、珍至梅、鉄線、酢の木です。
まずはいらした方を涼やかな盛花でお迎えしました。
谷中夫妻の花は前回も評判でしたが、ほかにも随時
ご紹介いたします。IMGP2244.JPG

下は、茶室有鄰軒の床の間に、高仲さんのお軸「無事」、
紬の天地、中廻しがすべて白の紬で作られ、凛とした
清々しさを表現しています。

お軸の下はやはり自作の龍虎の徳利。
いけられた花は、八角連に竹島ゆりの取り合わせ。
高仲ワールドと松岡老師の茶室の完成された景色でした。
posted by Tanaka at 09:49| 作品

2015年05月20日

吉良さんの家具〜

DSC_1016.JPG土曜日から始まりました。
前日徳島からフェリーに乗って翌朝有明に着くとい
う経路で来られました。
白いロングハイエースを躯って藤沢到着。
その足で辻堂のサーフスポットへ〜
波乗りの後の、搬入でした。

パズルのようにつまれた家具、本当にご苦労さん!!
DSC_1015.JPG
初日の午前は雨にたたられ、ひとの入リは、、、、。
まあ、翌日からは少し挽回。
見事に並びました。なかなか家具を展示すつのは双方にエネルギーが要ります。

たかくんの絵も実物は線に勢いがあって、良かったです。
一番に売れたのは絵でしたので、吉良さんも焦りました。

どうぞご覧ください。
posted by Tanaka at 08:59| 作品

2015年05月13日

五月晴れ

DSC_1005.JPG台風一過、秋晴れ、、ではなく麗しい五月晴れです。
丁度、地唄舞の故武原はんさんの額装を掛けていま
し たので、ご紹介します。
 五月晴れ寿わかつはんのはん
はんさんは俳句を嗜み、仏心が非情に篤い方で、妙心寺
大法院の元住職・松岡調師との長きにわたっての交流 が
ありました。この色紙は、お祝い事のお返しに と、配ら
れたものを、松岡師が額装されたもの。
はんさんのはんをお菓子に見立てたもので、ユーモラス
で、肩のこらない作品に仕立ててあります。
梓ではこの松岡師とのご縁から、来月妙心寺大法院で企
画 展を致します。普段は非公開の寺院ですが、年2回新
緑の頃 と、紅葉の頃公開されます。
今回は特別にお借りすることが出来ました。
丹精込めたお庭の風情が美しいです。
どうぞおでかけください。詳しくはexhibitionへ〜
posted by Tanaka at 15:48| 作品

2015年01月21日

丹波立杭焼き

DSC_0727.JPG久し振りに、丹波の焼き物、しかも数十年前のデッドストックが
友人のギャラリー経由で手にはいりました。
写真では微妙な茶色の釉薬の入り方がうまくいきませんでしたが、
真っ黒ではなく中のブルーも実はもう少しゆるく見えて珈琲の
邪魔は致しません。
"民藝もの”安くて泥臭いと一口で言えない、スタイリッシュな姿も
好ましく思いました。これはスタンダードですね。
お値段もラブリーです。!!
posted by Tanaka at 11:51| 作品

2015年01月04日

櫛の贈り物

51764203_o1.jpg 昨年末に納めましたかわいい櫛の贈り物をご紹介します。

木曽は薮原で作られている伝統工芸品である木の櫛。
梓では生まれたばかりの赤ちゃんにお母さんが贈るという
思いのこもった贈り物を手がけさせていただきました。

 長さが三寸ほどの手のひらに収ま るほどの櫛は、細い
 目の実に繊細な日本の手仕事です。 ちりめんのケース
 に入れてしっかり贈り物らしく整えま した。

 更に、名前を彫っていただけるので、ずっと長くMy 櫛と
 して使えます。 お誕生のお祝い、七五三や記念日
 の贈り物にいかがでしょ う。

 かつて梓がお願いしたことのある薮原在住の青柳さんは、
  ご高齢で今は仕事をされてはいませんが、皇室に直接櫛
 を収 めていたそうです。 まさしく網野善彦の言う「職能
 民」として、天皇直属の仕事 をする人でした。今回は篠原さ
 んという方の仕事です。
posted by Tanaka at 19:10| 作品

2014年12月21日

嬉しい贈り物

DSC_0552.JPG沢山の方々にご覧頂いた、当方初の水彩画展「岡無理弥小品展」
が好評のうちに終わりました。

岡無理弥さんから、一昨日素敵な贈り物が届きました。
工藝サロン梓を描いた油絵です。一見水彩に見えますが、新しい
素材<アキーラ>と言う水で洗える油絵の具を使用されたそうです。


DSC_0506.JPG店の写真は何度か写しましたが、絵のモデルになったのははじめ
てのことで、店主としては面映いやら嬉しいやらです。

冬枯れで木々の葉が全て落ちてしまいましたが、それでも青空を
バックに心なしか梓の店も堂々と!みえます。
中央のエゴの木の後ろに、「梓」のロゴの看板が見えます。
新緑の頃も綺麗です〜〜

下の写真は展示の様子
posted by Tanaka at 15:36| 作品

2014年12月17日

小さな家:和田仁さんの作品から

前に梓のHP にコラムを持っていらした辻堂在住の和田さん、DSC_0528.JPG
ステキな点字のカードを作成されていますが、併せてこのように
どこかの国、どこかの街にありそうな物語性のある家を制作されます。
クリスマスもまじかなこの時期、出窓やテーブルの上で、物語を紡い
でみませんか?
和田さんはご存じの方も多いですが、病気で中途失明されましたが、
とても夢のある作品を作ります。
posted by Tanaka at 15:41| 作品

2014年11月05日

かつみさんの額

DSC_0411.JPG朝、急に思い立って静岡まで行くことに!
先方が留守ではしかたがないので、ちょっと早いか
しらと思いつつ9時に電話を入れると、あら!もう出
勤でした〜絶好のドライブ日和でしたから、直ぐに出発。
久し振りに箱根の紅葉を眺めながら〜と思いわざわ
ざ選んだ道。残念ながらまだまだ早すぎました。
焼津〜藤枝バイパスに入り、ほんの数キロで一般道へ。
葉梨川に沿って北上すると、西片まではほんの数分です。
門番のようなクロは、老犬ながら責務を忠実に遂行し、
声を限りに吠えてくれました。かつみさんとは2年ぶり
でしたが、とてもお元気でした。
工房は少し縮小されたそうですが、相変わらず木の在DSC_0413.JPG
庫は大変な量。後を継ぐ<若いもん>に使ってもらうそ
うです。二年前より増えたものは骨董品の類。
ミャンマーで買ってきた石の仏、三大原始布の藤布の糸
の巻物、漢の時代の陶器などなど。テーブルの上には、
好きなものが満載で、落ちそうなほど。
本題の額は、こちらの思い通りに仕立ててくださる由、
ホッとしました。おまけにマットもきちんと用意してくだ<
さるとのこと、全て懸案事項が解決しました。
くるみの端材で作る額ばかりか、最近は朱漆にも挑戦し、
本業の家具の注文もこなし、関西まで納品をするなど、現
役で頑張るかつみさんはいつも若々しい。
帰りは第二東名でスイスイと帰宅出来ました。
お気に入りの朱漆の新作のぐい呑は、臙脂色の編みの袋
に入れて持ち歩くそうです。
posted by Tanaka at 21:33| 作品

2014年09月09日

インドの工芸

男女二体の造形は、インドの鉄工芸です。
細くて顔のカタチはほとんど無きに等しいもの。
まるでジャコメッテイの彫刻のようではありませんか!DSC_0087.JPG

これはろうそく立てですが、シルエットが美しいので、
格別ろうそくを用いることがなくても良いのでは?
最近のものであり、デザイナーがついてつくらせたもの
ではありません。なぜなら価格が物語っています。一体
\850(税別)ですから。

インドの鉄の工芸は時々はっとするものが有ります。
創意があふれているというより、それとなく作ったもの
に、魅力を感じるのです。

後ろの白い角花入れは、栃木の磁器作家設楽享良さんの
作品です。9月の<祈りの手仕事展>にも出展です。

posted by Tanaka at 19:57| 作品

2014年08月31日

金津滋のこと

少し古いことですが、6月に松江に行ったおり、秘かに期待してい
たのが、松江出身の茶人であり工芸家金津滋の作品に出会えるだろDSC_0130.JPG
うか、ということでした。明治、大正、昭和を生きた金津滋。

松江城の近くに彼のコレクションや型絵染・切り絵などの作品が展
示してある場所があると聞いていましたが、残念ながら今ではその場
所での展示は終わっていました。

翌日、八雲にある和紙の安倍栄四郎記念館を訪ねる事になっており、
時間より少し早く到着したことが、思いがけない幸いをもたらしました。
なぜなら、私の勘違いで記念館とご自宅を間違えた為、当主は仕方なく?
自邸の2階の応接室に案内してくださいました。安倍栄四郎の孫に当たる
方が現在の当主です。

まるで民芸館のようなお宅で、棟方志功夫妻が、安倍邸に宿泊した折に大
きな襖に描いた絵、交流のあった河井寛次郎など民藝の重鎮の作品がとこ
ろ狭しと並んでいました。

そこで、金津滋の作品のことをお聞きした所、ほう!ご興味がお有りですか。
と意外そうなお顔で、一冊の藍染めの表紙の画帳を見せてくださった。小泉
八雲の横顔、キセルなどの道具、文房四宝、居宅の寸描などが収まった立派
な本でした。それは、祖父栄四郎が漉いた紙に染められた、金津滋の作品集
だったのです。何冊か刷り上げた中でも一番よいものだそうです。

そして、帰り際には一階のお座敷奥に案内して下さいました。障子の前に一曲
二双の金津作品である屏風が設えてありました。緑色がかった幾何学模様の伸
びやかな図柄の作品でしたが、日常の暮らしの中でつかわれているのを拝見し、
作品も生きているようです。実に豊かな美意識が貫かれ、それを繋ぐことを当
たり前にしておられることに感嘆しました。

写真は何年か前、隠岐神社に行った折に社務所で買った絵葉書です。金津滋は茶
道では紅雪会という会を組織し、今でもその会派ははきちんと機能しているそう
です。近年金津滋のことを書いた幻冬舎版の本が出版されています。「笊で水を
すくう」です。少し疑問に思うこともあり、もう少し掘り起こしてみたくなりま
した。金津滋を訪ねる旅を掲げて、松江に行く理由が出来ました。

神々の里を訪ねる中で私のカメラは機嫌を悪くしたのか、神魂神社と、紙漉きの
安倍邸での金津作品は全て消滅しておりました。残念でもあり、不思議!です。
あとは全部セーフでした。
posted by Tanaka at 23:16| 作品

2014年07月02日

雨だれの屏風

DSC_0064.JPG京都の<染司よしおか>が制作した屏風です。
展覧会を企画した折、屏風を出してくださいとお願いしたのは、
屏風そのものに興味があったことに加え、古代染のよしおかさんは
どのように作られるかとの思いがあってのこと。

数点送ってくださったうちの一点がこの<雨だれ>の屏風でした。
高さ150cm位、障子と同じように縦横の白木の棧に貼られた黒
谷の和紙。よどみなく、薄墨でたくさんの雨粒が描かれていました。

表はもとより、裏面に至って斜めに貼られた和紙の張り合わせの
美しさに驚きました。京都の職人の技の確かさに!
DSC_0065.JPG3_にも満たない糊しろ、綺麗に重ねられた斜めの紙が幾何学的に、裏面を覆っていました。


洋風の暮らしの中で屏風の出番は少ないかもしれませんが、和室
のない我が家でも夏の室礼には、この屏風が登場します。
写真では見にくいのですが、時に、和紙を透かして淡い陰が映り、
規則的な雨だれはモダンな意匠として、十分生活空間の中でその役
割を持つものです。

屏風は目線を遮ることもありますが、それ自体を眺める楽しさも十分にあります。
思い出の裂地を貼り混ぜにした、小さな屏風もお部屋のアクセントになります。
一枚いかがでしょうか?
posted by Tanaka at 14:27| 作品