2019年05月16日

蒐集は人なり

池田三四郎は言わずと知れた、松本民藝家具のIMG_4047-1.jpg
創始者です。彼の蒐集したものを一冊の本、いや
二冊の本にしたのが、『原点民藝』、『続原点民
藝』です。この本は、もう30年以上も前に用美社
から出版されたものです。
池田は、民藝という筋を通して物を集めています。
蒐集はそこを出発点として心に至ることを目指す為
だといいます。
物にある心を見通すにはたくさんの物を見て、そのIMG_4048.jpg
心に触れる修行が大切で、一朝一夕にはそうならな
い。心とは最終的には東洋では無心。無心で物に接
し、直感によって物の善し悪しを感じること。ただ
見るという修行が大切、と説くのです。
古今東西の物の数々が、物柄、人柄に迫ります。自身
で写したというどの写真も、それに触れてきた池田の
美意識が感じられ、直観を養ってきたことがわかりま
す。
世界は違うけれど、猪熊弦一郎も『物物』というコ
レクションの本があり、これもまた、物柄、人柄に
思いを馳せることができるのです。
単なる蒐集本では終わらない、汲めども尽きない興
味が広がっていく泉のようです。
posted by Tanaka at 23:25| お知らせ