2016年05月10日

くりや手ぬぐい

私のお気に入りのippinは、この手拭です。
静岡の染の伝統、民藝の風土に育まれてFullSizeRender.jpg
生まれるべくして生まれたもの。
静岡、藤枝方面に行く時には時々覗いてい
た丸子の店は、蔦の小道の近くの山間にひっ
そりと建つ瓦屋根の一軒家でした。手ぬぐい
はこの店のオリジナルの制作です。
茶道具柄の手ぬぐいとの二種類で展開してい
ました。行くたびに買い求めていましたが、
生産中止とのことで、在庫をあるだけ頂いて
きました。
さて、くりや手ぬぐいのモチーフになった道具
は今家庭にどのくらいあるでしょうか?
世代ギャップがありそうです。升はもう我が
家にはありませんが、竹ざるや、片口、金物の
おろし金、塩壺などはまだまだ健在です。
図柄の単純明快な線の美しさ、メリハリのあ
る造形も気に入っています。力のある作家?
職人の仕事でしょう。
そう言えば手ぬぐい自体も使われなくなって
きましたが、フキンとして我が家ではまだ活躍
中です。
posted by Tanaka at 08:47| お知らせ

2016年05月04日

「それから」の鈴蘭

IMG_1025.JPG薫風が心地よい季節になりました。

友人が庭の鈴蘭を切ってプレゼントしてくれました。
その愛らしい佇まいは万人に愛される所以でしょうか。

年は漱石の没後百年、来年は生誕150年になるため、
様々なところで漱石が語られているようです。
私のおぼつかない記憶の中で、「それから」に鈴蘭がほ
んの少し登場しただけなのに、とてもインパクトがあり
ました。

それは文中友人の妻である三千代が、主人公の代助を訪
ねてくるシーン。代助が席を外した時に、三千代は鈴蘭の
入った鉢の水を飲んでしまうのです。その意外さに驚いて
からは今回もしげしげとガラスのコップに入れた鈴蘭の茎
のあたりを眺めていました。

文豪の表現した思いがけないところに注目してしまい、我
ながらその種の素養の無さにがっかりするものです。
posted by Tanaka at 13:31| 日記